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3大レクイエム(その2) モーツァルト/レクイエムの思い出など [オーケストラ]

今日は、前回のフォーレに続いて、モーツアルトのレクイエムについて経験談を少し書きます。

レクイエムニ短調 K626は、モーツァルトの最後の作品としてあまりにも有名で、彼は死の世界からの使者の依頼で自らのためにレクイエムを作曲していたのだという逸話があります。結局自身では完成させることができずに、弟子のジェースマイヤーにより完成されました。モーツァルトの才能を妬んだサリエリが毒殺したという噂まで流れました。

1985年に公開された映画「アマデウス」でも、この曲の作曲シーンが取り上げられています。ながぐつも若い頃見ました。貧乏生活で死の床にあったモーツァルトを黒いマントを着た男が訪れ、大金を渡してレクイエムの作曲を依頼するのです。そしてサリエリは彼に曲を作らせ、自分の作品として公表しようと企むのです。サリエリはモーツァルトの病床に寄り添って、彼が思い浮かべた旋律を譜面に写し取っていくシーンが思い出されます。モーツァルトが次々旋律を言うのでサリエリが早すぎて書ききれないと苛立っているというシーンもありました。

この曲は、以下の14曲からなります。(Wikipediaより)

第1曲 入祭唱 (ニ短調 アダージョ 4分の4拍子 合唱・ソプラノ独唱)

第2曲 キリエ (ニ短調 アレグロ 4分の4拍子 合唱)

第3曲 怒りの日 (ニ短調 アレグロ・アッサイ 4分の4拍子 合唱)

第4曲 奇しきラッパの響き (変ロ長調→ヘ短調 アンダンテ 2分の2拍子 バス、テノール、アルト、ソ

第5曲 恐るべき御稜威の王 (ト短調 グラーヴェ 4分の4拍子 合唱)

第6曲 思い出したまえ (ヘ長調 アンダンテ 4分の3拍子 四重唱)

第7曲 呪われたもの (イ短調 アンダンテ 4分の4拍子 合唱)

第5曲同様、他の補筆版では速いテンポで演奏されることが多い。

第8曲 涙の日 (ニ短調 ラルゲット 8分の12拍子 合唱)

第9曲 主イエス・キリスト (ト短調 アンダンテ・コン・モート 4分の4拍子 合唱・四重唱)

第10曲 ホスティアス(賛美の生け贄と祈り) (変ホ長調 アンダンテ 4分の3拍子 合唱)

第11曲 サンクトゥス(聖なるかな) (ニ長調 アダージョ 4分の4拍子 合唱)

第12曲 ベネディクトゥス(祝福されますように)(変ロ長調 アンダンテ 4分の4拍子 四重唱・合唱)

第13曲 アニュス・デイ(神の小羊よ) (ニ短調 ラルゲット 4分の3拍子 合唱)

第14曲 聖体拝領唱 (ニ短調 アダージョ 4分の4拍子 ソプラノ独唱・合唱)

では第1曲入祭唱をどうぞ。カール・ベームの指揮です。何とも苦悩に満ちた、しかし美しい曲です。

 

この曲も武蔵野市民交響楽団在籍末期の1990年3月4日に演奏しました。といってもこの曲にはオーボエがなく、練習を見ているだけでした。フルートもありません。またクラリネットの代わりにバセットホルン(クラリネット族の楽器でより一回り大きいF管の楽器)が使われています。華やかな管楽器を使っていないということが、この曲の神秘的な雰囲気を醸し出していると言えるでしょう。

オーボエがないときには、オーケストラの最初のチューニングはクラリネット奏者が担当します。この曲はクラリネットもないので、もちろんバセットホルンが担当しました。ながぐつは聴いているだけでしたが、この年10月に長女が誕生し、武蔵野市民交響楽団は7月のブラスの演奏会を最後に退団したので、とても記憶に残っている曲です。

映画「アマデウス」のDVDはこちら

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コメント 8

センニン

 特に断りなく「レクイエム」と言えばこの曲をさしますね。
 モーツァルト自身が書いたのはラクリモサ(涙の日)の八小節目と一般に知られていますが、他の部分もスケッチや断片が残っています。
 演奏ではモーツァルトが書いた音符だけを演奏した珍しいものがあります。Amazon には情報がないようですが、クリストフ・シュペリングという人が指揮しています。演奏そのものはそれほど勧められるとは思いませんが、聴いてみる価値はあります。
 スコアは一般に入手できるのはジュスマイヤーの補筆版ですが、「新モーツァルト全集」にはこの版の他モーツァルトが書いた部分だけを収めた形のものも収録されています。
 そのうち私の blog で取り上げます。
by センニン (2010-01-07 21:23) 

ながぐつ

センニンさん、コメントありがとうございます。
さすが、センニンさんお詳しいですね。勉強になります。
モーツァルトが書いた音符だけということは、その演奏は、全曲ではなく、断片的に演奏していると言うことでしょうか?
一度聴いてみたいものです。
by ながぐつ (2010-01-07 22:36) 

センニン

一つ訂正します。「八小節目」でなく「八小節目まで」です。
演奏についてですが、全曲でなくモーツァルトが書いた音符だけを、です。曲が進むにつれてだんだん音が少なくなります。
by センニン (2010-01-07 23:11) 

ながぐつ

センニンさん
了解しました。
ありがとうございます。
by ながぐつ (2010-01-08 05:43) 

Cecilia

確かにこの曲は「アマデウス」の映画のシーンのイメージが強いです。
あの映画にはペルゴレージの「スタバト・マーテル」も使われていますよね。

by Cecilia (2010-01-09 09:16) 

ながぐつ

Cecillaさん、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、映画「アマデウス」のイメージが強いですね。一部のクラシック愛好家には、この映画の評判は良くないようですが、ながぐつは好きでした。ペルゴレージの「スタバト・マーテル」も使われていましたか。それは気づきませんでした。今度DVDを見返してみたいと思います。
by ながぐつ (2010-01-10 10:05) 

かあか

新年あけましておめでとうございます^^。
今年もどうぞヨロシクお願いいたします!
モツレクの合唱に初めて出たのは・・・高校1年生だったかと思います。美しい音楽に酔うように歌ったり興奮したことを覚えています。
ソロ部分も練習しましたがまだソリストとして舞台にたったことはありません。近年では師匠の追悼演奏会でラクリモーサまでを演奏しました。
モーツァルトのレクイエムが一番好きです。
by かあか (2010-01-11 09:53) 

ながぐつ

かあかさん、コメントありがとうございます。
そうですか。高校1年生のときにお歌いになりましたか。そえは思い出深いでしょうね。
お師匠様の演奏会でも演奏されたのですか。お師匠様も喜ばれたことと思います。
そのうち、ぜひぜひ、かあかさんがソロを歌えるといいですね~(*^_^*)

by ながぐつ (2010-01-11 11:11) 

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