スメタナ「我が祖国」より「モルダウ」 [オーケストラ]
夕べ録画しておいたN響アワーを見ました。日曜の夜9:00から1時間、教育テレビで放送されています。司会は作曲家の西村朗さんと岩槻里子アナウンサーです。
この日は、N響2009年心に残ったコンサートベスト10を、27回の定期公演を聴いた人の投票で選ぶというものです。
ベスト10の結果は以下です。
http://www.nhk.or.jp/nkyouhour/prg/2010-03-28_konzerte.html
第1位はラドミル・エリシュカ指揮のスメタナ「我が祖国」でした。チェコの国内で主に活躍している指揮者だそうで、デュトワやプレヴィンを押さえてのトップとなりました。「我が祖国」は70分を超える連作交響詩ですが、チェコを代表する名曲で、毎年行なわれるプラハの春音楽祭のオープニング曲として演奏されることが恒例になっています。
なかでも第2曲「モルダウ」は有名で、誰もが聴いたことがあるのではないでしょうか。合唱曲や歌曲にも編曲されており、学生時代に歌った方も多いでしょう。長女も中学の時に、合唱コンクールでこの曲のピアノ伴奏をしました。ながぐつはオーケストラで、譜読みだけやったことがあります。あのホ短調の第1主題は吹いていても気持ち良いものです。
この曲、出だしのフルートがくせ者で、モルダウの源流の流れを表していると思うのですが、6連符の連続を、1st奏者と2nd奏者が16分音符を交互に吹くのです(以下の譜面の一部参照)。ソロが2ndから始まることもあり、1st奏者と2nd奏者が同等の技量を持ち、同じバランスであたかも1人の奏者が吹いているかのごとく吹かなければならないので、難しいです。
たまたまドイツの往年の名指揮者フリッチャイのリハーサルのDVDを持っているのですが、彼はこの部分を6音ずつではなく、12音ずつ交互に吹かせていて、「そこはあなたが吹くのですよ」と指示していました。従来の譜面に慣れてしまっているフルート奏者は、とまどってなかなかうまく吹けていませんでした。
それから、前に習っていた都響の先生が、この途中の低いDのロングトーンをppで出すのがとても難しいと言っていました(下記譜面)。オーボエはこういうのがとても苦手です。
では、プラハの春音楽祭1990年からラファエル・クーベリック指揮チェコフィルの演奏で前半をどうぞ。
次はどこかの中学の合唱コンクールの演奏です。娘が必死で伴奏を練習していたのを思い出します。
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昔、私が中学生に出した音楽のテストで
モルダウの作曲者は?という問いに
スタメナ・・・と・・・
あれほど、ココだすよ~って言ったのに・・・
忘れられない回答でした^^
by ユーフォ (2010-03-30 14:58)
その回は視ました。
日本人はモルダウ、好きですね。
フルートにとってはいやな箇所ですね。
譜面づらは難しくないですが、おっしゃる通りの難しさがありますね。音色も揃っていないといけませんしね。
クーベリックのこの曲は初めて聴きましたが、記憶にあるアンチェルの指揮とは大分趣が違いますね。
by センニン (2010-03-30 20:25)
NHKのサイト見ました。この中で私が好きなのは9位:フィンランディア、8位ブラームス1番、3位、ショスターコヴィッチ5番と言うところです。
by yablinsky (2010-03-30 21:34)
ユーフォさん、コメントありがとうございます。
ははは。スタメナ、ですか~。あるある!
スタミナもありそう。
あと、ヴィルヴァディとか。一度間違えて覚えると、なかなか正しく記憶できないんですよね~。
by ながぐつ (2010-03-30 23:45)
センニンさん、コメントありがとうございます。
ご覧になっておられましたか!
そうですか、フルート、結構難しいかと思っていましたが、譜面づらはそうでもないのですね。
アンチェル、ノイマンといった巨匠の演奏もきっと素晴らしいと思いますが、この年1990年はベルリンの壁崩壊の翌年ですので、たぶんクーベリックが祖国に久々に帰った時ではないかと・・・。文字通り「我が祖国」で、かなり思い入れのある演奏ではないかと思います。
by ながぐつ (2010-03-30 23:48)
yablinsky さん、コメントありがとうございます。
フィンランディア>ブラ1>ショスタコ5の順ですか。
yablinskyさんなら、ショスタコのほうがブラームスより上かと思いましたが、違うのですね。しかし、いずれの曲も、トロンボーン&テューバ、ティンパニが活躍しますね。わかる気がします(*^_^*)
by ながぐつ (2010-03-30 23:52)