「トリスタンとイゾルデ」第3幕前奏曲のイングリッシュホルン [オーケストラ]
yablinskyさんへのコメントへの返事を書いていて、どうしてもこれについて書きたくなりました。
ワーグナーの楽劇「トリスタンとイゾルデ」第3幕前奏曲の後半に出てくる、イングリッシュホルンのソロです。これは、深手を負い、気を失ったトリスタンがクルヴェナールによってブルターニュの城に連れ帰されて来たときに聴く、牛飼いの笛の音です。Wikipediaによれば、舞台上でイングリッシュ・ホルンによる「嘆きの調べ」で、空漠とした海を表していると評されています。
ながぐつは3年前にバレンボイム指揮バイロイト祝祭管の1983年のバイロイト音楽祭での演奏(トリスタン:ルネ・コロ)のDVDを買って、はじめて全曲を聴き、めちゃくちゃ感動しました。
特にこのイングリッシュホルンのソロを初めて知って、なんてもの悲しい、美しいソロをワーグナーは残しているのだ、と、感謝の気持ちでいっぱいでした。ながぐつもオーボエ歴25年でも知らなかったのですから、一般のオーボエ吹きであっても滅多に知らないメロディーだと思います。
ではそのバレンボイム指揮バイロイト祝祭管の演奏で、「トリスタンとイゾルデ」第3幕前奏曲をどうぞ。イングリッシュホルンのソロは5分ちょうどぐらいのところから、2分半あまり演奏されます。(なお、静止画となっております)
買ったDVDでは舞台上に牛飼いがいましたが、その人は笛を吹くまねをしているようだったので、たぶんオケの奏者が舞台袖で吹いていたのではないかと思います。
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いやいや本当に「ソロ」ですね。
初めて聴きました。
ワーグナーはいつかゆっくり視たいと思ているのですが、なかなか時間が取れません。
ながぐつさんはいつかバイロイトでご覧になるのでしょうか。
by センニン (2010-07-27 21:00)
センニンさん、コメントありがとうございます。
はい、ここまでの無伴奏のソロ、しかもイングリッシュホルンのソロをワーグナーが書いているなんて、ワグネリアンでない限り、知っている人は少ないと思います。
いや~ワーグナーの楽劇は働き盛りの社会人殺しでして~、ニューベルングの指輪の全曲DVDも持っていますが、1回見たっきりです(^_^;)
バイロイトに見に行くことがあるとしたら、定年後ですね~
by ながぐつ (2010-07-27 22:16)
私の持っているCDはいいとこどりの抜粋版ばかりなのですが、この部分は初めて聞きました。本当に無伴奏のソロなのですね。いい曲ですね。そろそろ抜粋版を卒業して全編をみたくなりました。
ワグナーはマーラー以上の社会人泣かせですね。
by yablinsky (2010-07-27 22:42)
yablinskyさん、コメントありがとうございます。
ながぐつも、このDVDを見るまでは、「前奏曲と愛の死」しか聞いたことがありませんでした。ワグネリアンの友人に聞くと、リングよりもトリスタンを勧めるものですから、大枚はたいてこれを買ったのですが、このイングリッシュホルンのソロを知れただけでも十分価値がありました。
しかし、おっしゃるとおり、社会人泣かせです。まだ通しでは1回しか見ていません。何せ全曲で4時間半かかりますから・・・
ながぐつにもましてお忙しい yablinsky さんは、今のところマーラーが限界かも知れないですね。
by ながぐつ (2010-07-27 23:00)
前に『前奏曲と愛の死』をやりましたが
そのスケールといい、叙情性といい、オーケストレーションといい、
衝撃的だったことを覚えています。
“ワグネリアン”が生まれるのも納得ですよね。
by nomame (2010-07-28 07:45)
nomameさん、コメントありがとうございます。
ながぐつはオケやブラスでやったことのあるのは「マイスタージンガー」や「ローエングリン」「タンホイザー」の前奏曲、「エルザの大聖堂への行列」などで、残念ながら「前奏曲と愛の死」はやったことがありません。
しかし、聞いているだけでも、全く別次元の曲であることがわかります。
まさに神の領域にはいった音楽ではないでしょうか。
by ながぐつ (2010-07-29 07:49)